ゲーム理論の話
ちょこっとゲーム理論を勉強してみた話
ゲーム理論とは
wikipedia曰く、
ゲーム理論(ゲームりろん、英: game theory)とは、社会や自然界における複数主体が関わる意思決定の問題や行動の相互依存的状況を数学的なモデルを用いて研究する学問である。
ざっくり言えば、みんながゲームに勝つように動くと何が起きますか?っていうのを考えよう、みたいな話です。
囚人のジレンマ
よくある話で、囚人のジレンマという話があります。
AさんとBさんが仲良く捕まって、この二人に以下の条件を課しました。
- どちらも黙秘するなら懲役3年
- 1人だけ自白したらその人は無罪に、自白しなかった人は懲役10年
- どちらも自白したら懲役7年
条件だけ見ればお互い約束して黙秘し通すのが合計の懲役年数は6年で小さくなるので、どちらも黙秘するのが皆にとっていいはずです。
しかし、Aさんの立場に立ってみると、
- Bさんが自白するなら、自分が自白しないと10年の懲役、自白してしまえば7年で済むので、自分も自白したほうが良い
- Bさんが黙秘するなら、自分が黙秘すると懲役3年、自白すると0年なので、やっぱり自白したほうが良い
つまり、Aさんはどちらにせよ自白してしまったほうが得になるのです。
対称性からBさんも同じ考えを持つので、結局お互いが自白し、両方とも懲役7年を受けることになってしまうのです。悲しいですね。
疫病の拡散も同じ話?
以下のモデルを考えます。
- ある街にはAさんとBさんが住んでいる。
- 外に出ると疫病が流行っているので感染する。軽い症状が多いので、感染すると幸福度は5下がる。
- 1人でも感染していると、パンデミックとみなしロックダウンが行われる。
- 二人とも、出掛けると幸福度が10上がり、ロックダウンが起こると幸福度が20下がる。
- 一人だけ外出すると、空いていて快適なのでさらに幸福度が20上がる。
- 二人とも、本日出掛けるか自宅待機かを悩んでいる。 この場合、二人はどうするべきか?
Aさんから見ると、
- Bさんが出掛けた場合は出掛けると幸福度-15、自宅待機で-20なので、出掛けたほうが得。
- Bさんが出掛けない場合は、出掛けると幸福度5、自宅待機で0なので、出掛ける。
同様にして、お互い出かけて、無事ロックダウンです。おめでとうございます。
いろいろ前提は置いてますが、感覚的には、どうせ皆外出してロックダウンになるので今のうちに出かけておこうぜ、という思考をみんなが取るというイメージです。
他にもいろいろな設定は考えられますが、基本的には、
- 出かけたときに得られる効用が、感染によるリスクを上回る(とみんなが考える)場合
にこのようなロジックになります。
他には...
他にも、政党の数によって政策が似通ったりグループが出来たり、という話もゲーム理論で説明が付けられたりします。また、道路をむやみやたらに整備するとかえって目的地までの時間が長くなってしまう(渋滞しているときに道路を減らすと渋滞が緩和される(!?))ことがあったりします。
更に、企業の価格競争だったり、オークションでの戦略、ゲームでの情報の価値などの話題もあり、非常に興味深い内容でした。時間があれば忘れないうちに書きたいと思います。
最後に
経済楽しいし一回ちゃんと勉強しておきたい